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税理士試験を目指して、1

明日は早くも夏至だそうです。関東地方は梅雨の晴れ間になり、若干蒸し暑い日が続いています。今回は、少しこれまでの半生を書いてみようと思いペンを進めました。

私、約10年前まで、約15年間の間、税理士試験の勉強をしていたんです。
私が勉強を始めた当時は、まだ、税理士さんの仕事って記帳代行が中心で、しかも、上場なんて街の中小企業が考えることもなく、公認会計士さんも税理士さんとほぼ同じような仕事を中心にされておりました。

OA化もまだワープロがやっと出てきた頃で、文豪(NEC)だとかRUPO(東芝)だとかが出始めでした。私は富士通製のオアシスという親指シフトのものを使っていました。バックアップはデーターレコーダーというカセットテープにFAXのような音声で録音させるものでした。それを神田神保町の三省堂で購入しました。

税理士になろうと思ったきっかけは、今思えばかなり漠然としたもので、親からサラリーマンよりも自分で起業するような資格を取るべきというアドバイスがあり、目指したような気がします。たしか、中学校の頃で、その後、高校の進学指導で、商学部や法学部を目指すようにアドバイスを受けました。

しかし、大学の受験には失敗しまして、その前年に一軒家に引っ越した我が家では浪人するほど家計にも余裕はなく、7歳年下の弟の成長もあり、私は浪人という選択をせずに、専門学校で日商簿記1級を取り、税理士試験の受験資格を取ることにしました。その頃は、書店で求めた「税理士になる法」というHOW TO本を購入し、そういう知識をつけていました。

高校に専門学校への推薦状を書いてもらい、東京商科学院の税理士本科2年制に入学しました。それまでソロバン塾には通ったことはあっても簿記の勉強など経験がない私には、何もかもが新鮮な勉強でした。日商3級と2級とを入学から2か月後の6月の2週目に受験するため、朝から日暮れ後の時間まで猛勉強しました。それでも、高校卒業した当時の私には、不得手な科目の授業がある勉強とは異なり、これだけに特化して勉強できることがすごく心地よかったことを覚えています。

先生たちの努力の甲斐あって、無事に3級にも2級にも合格をすることができ、続いて1級の勉強に入りました。どんな資格でも1級というのはやはり別格でして、それまで商業簿記や工業簿記しかなかったのが、会計学や原価計算といった新たな科目の勉強が必要になりました。

簿記や原価計算は、計算と帳簿記入が主体の科目ですが、会計学は理論的な知識を必要とする科目です。企業会計原則の知識を頭に叩き込み、それを問題に即して解答しなければならない。歴史の暗記とは異なり、それまで勉強してきた簿記の勘定科目のイロハを勉強するような体験は、すごく新鮮でした。暗記はあまり得意ではない私が、「財務諸表論」や「会計諸則集」という本をマーカーを引きながら、一生懸命に何度も読み、会計原則をカレンダーの裏の白い部分にマジックで書き、それを壁中に貼り暗記に努めました。

会計学を教えてくださった先生には「このように勉強を進められるなら、きっと税理士試験の際には財務諸表論の合格も早いぞ」などと応援していただけたのを昨日のことのように覚えています。

by sumomojam39 | 2011-06-21 09:52 | 税理士試験