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石油は枯渇する

先週に続き、武田先生をゲストに迎えた「博士の異常な鼎談」の話です。
色んなHOW TO番組を観ますが、私はこの番組のシンプルにまとめられた話が、最も頭に残る気がします。それは、偉い先生の話に一方的にのるのではなく、宮崎哲弥さんと水道橋博士が、常識的な見地を踏まえ、説明されるし、必要最低限な内容が、テロップやフリップでも紹介されるからです。
例えば「がっちりマンデー」とか池上彰さんの説明番組は、とても常識的な話しか出ませんが、この番組には、ある種、極端なくらいな視点の先生が、実は、一番常識を認めていて、それに対する異論に見えるけれど、その先生なりに、じゃあ日本にとってどうすればよいのかという見地があって、話されていることだと理解できると、それは、単なる異論ではないことが解ります。常識と思っていることが、必ずしも日本とか我々の社会にとって、=正しいことではないこともあると思えるのです。そりゃ確かに、食料自給率が悪い日本が、地球温暖化に対し、一切協力しないことは、問題が残りますが、でも、実は、日本ができること、というかその温暖化という言葉で、その直接的に結びつかないことをさせられている事実もあるということも知らなければならないことを教えてくれているようなのです。
否定的に観るよりも、まずは意見を訊いてみることも必要なのだと、教えてくれる番組は、余りないように思います。

石油時代、そのある時代には、その時代のものを使わないと、次の時代に転換できない。
だから、今は石油を使わないと、石油を使わないイノベーションができない。
だから、石油を早く分捕った方が良い。

水道橋博士が、これは凄く暴論に聞えるかも知れないけれど…と言えば、宮崎さんが笑いながら、暴論だと思うなと。こんな始まりでした。

経済論としては正しいと思うけれど、やはり暴論でしょと。

温暖化防止のために節約を強いる異常さ

「節約」は道徳であって、「温暖化」と結びつけるな。

武田邦彦の主張

・ペットボトルは、使い捨てた方が石油を節約できる
・割り箸を使う方が、箸を持ち歩くより、森林を守れる
・レジ袋は、石油の不要な部分を有効に活用している

眉唾モノだった武田教授の“エコ批判”

武田先生の話は、当時は暴論と言われたが、現在はかなり通用している。
2年前は、この人テレビに出しちゃダメだという風潮はあった。

新品よりも資源を使うリサイクルペットボトル

自分がいらないモノを他人が使えっていうのは元々無理な話。

名古屋市「経営アドバイザー」

武田教授ら合計13名の専門家が、市政に助言するブレーンとして参加

河村市長の懐刀!?武田アドバイザー

名古屋は2大変わり者(河村たかし、武田邦彦)で偉い特区になっている。

武田教授が取り組む名古屋市のゴミ問題

名古屋市は、4月からプラスティックゴミの分別を辞めて、生ゴミと一緒に出すようになる。

ゴミは分別しているところは、80円/kgの市民税がかかる
ゴミの分別をしないところは、24円/kgの市民税で済む


分別するかどうかは、個人の趣味だから、市役所で50円券を売って、分別する人はゴミの袋にそれを貼って出すことにさせたらいいと提言した。

水道橋博士が、翻訳しました。「分別する人は50円払えってことですね」
続けて「すごい画期的っていうか、どういうことって思いますよね。」
すかさず、宮崎さんも突っ込みました。「普通、逆だろ」

武田先生は「市民税を他人の趣味で払うのはおかしいから、やりたい人はやってください。だけど、どうせ分別されても、後でまとめて焼いているのですから」と。

結局ムダだった!?膨大な分別処理費用


エコキャップ運動

リサイクルのお金で、ポリオワクチンを届ける運動
キャップ800個が1人分のワクチン代(20円)になる

あまりに非効率なエコキャップ運動

キャップを集めるケースにかかるお金や人件費の方が、ワクチンに交換する額よりも高いという矛盾。

エコバックは、レジ袋より“エコ”?

石油は、大昔の生物の死骸で、いろんな成分が混在している。
牛肉にたとえるなら、霜降りと細切れのようなもので、霜降りは貴重なものだから、それだけを食べようとすれば、何頭も牛が必要になる。エコバッグも、ポリエステルという石油製品では、実はかなり高価なもので、製造するのに費やすCO2も多い。だから、レジ袋で間に合わすことができるのなら、エコバッグに替えることは、実はナンセンスなんだという考え。

某自治体のレジ袋追放運動

ある市(東京の近郊の市)では、市と業者とNPOとで一緒になって、相当前に「レジ袋追放運動」というのが、大々的に行われた。その当時、ほとんどのスーパーから半強制的にレジ袋を引かせた。

ところが、不便だということで、みんながレジ袋を復活しつつあった。

そこで今度は市が条例を作って強制しようということになった。
その時、市の文章に「市民は、環境意識が低い」と書いてあった。

市民が市役所よりも環境意識が低いということは、あり得ないと。
市役所は、市民の下僕なんです。

レジ袋を止めて、減らせるCO2は・・・

ヨーロッパに一回旅行して帰ってくると、その人が300年分使うレジ袋と同じだけのCO2を出す。飛行機に乗って、向こうでバスに乗って、飯を食って帰ってくるのですから。
一人の人がヨーロッパに一回行くのと、レジ袋を使うのとを判断してもらった方が良い。

そこで宮崎さんが「レジ袋を使うのを止めましょうとは言いやすいけれど、だれも海外旅行に行くのを止めましょうとは言いにくいじゃない」と。「CO2が問題だというのなら、逆である」、「消費者が受け入れやすいかどうかだけで、判断されるのが不合理である」と。

武田先生が「自動車に乗るなとか、海外旅行に行くなとかは、絶対に言わない」というのは、強い奴がいてコマーシャルできなくなっちゃうからで、弱い者いじめだと。

弱い者いじめの文化は感心できない

節約しても他で消費、結局CO2は減らない

節約したお金で海外旅行したら、CO2は増えてしまう。

テレビを観るのが最もエコな生活!?

読書は、環境に悪い。
テレビ以外では、布団に入って寝るというのが良いと。

高度情報化社会のイノベーション

携帯電話が最近の通信資源の最も優れたもの
携帯電話のお陰で、電話線がいらなくなった。

過度な情報化社会が金融危機を招いた!?

バブルの原因の一端は、金融情報が作りだした価値の肥大化が招いたもの
情報のマネジメントがまだできていないので、金融危機を招いた

ここで、また水道橋博士が、話を元に戻しました。
武田先生の過激なところは、
地球の温暖化は認めるし、CO2説も7割認めるけれど、地球温暖化の方がいいじゃないか、ただし、日本にとっては、というところらしい。

温暖化した方が日本には良い!?

CO2による温暖化には特徴があり、寒い地方、つまり北にある方がより暖かくなるらしい。日本に置き換えると、北海道が2℃暖かくなれば、本州は1℃暖かくなり、沖縄は0.5℃暖かくなるということになるらしい。
・暖房費が助かる(北海道や東北の1カ月当たりの暖房費は約4万円)
・寒いことにより発生する病(血管障害・インフルエンザ)が減らせる

温暖化すると日本でマラリアが流行る?

マラリアは、衛生面の整備で流行らない。その証拠に、東京が、すでに3.5℃上がっているが、流行っていない。

沖縄は海洋性気候(海水温の影響による気温変化)なので、温度の上昇がそれほどでもないらしい。

日本が地球温暖化の影響を受けにくい理由

今度の温暖化は、大陸の方が海水の温度よりも上昇しやすい、空気が暖かくなるもので、日本にとってはそんなにおっかなくないらしい。
だから、日本は、アメリカや中国の後ろで、別に率先してやる必要がないと。

温暖化が進むと世界で何が起こる?

食糧生産が上がり、人口が増えすぎることはあるだろうと。
「経済が世界的に混乱したら、日本にも影響があるのでは」という宮崎さんの問いに「アメリカや中国は、そんなに影響がないという判断で、あまり温暖化対策に力が入っていないのでは」と。
宮崎さんは、中国はそこまで考えて今の結論にあるとは甚だ信じがたいと言ってましたが、さすがは水道橋博士、最期のまとめに「まずは名古屋市がどうなるのかを見守りましょう」と。
宮崎さんが「名古屋市長の河村さんが民主党なのに、これだけ民主党のポリシーと違う人をアドバイザーに迎えることを不思議だ」とおっしゃれば、水道橋博士は「あそこはカオス(混沌)なのです、これで大失敗したら、みんなにそら見ろって言われますから」と。武田さんは、二人の話に終始笑っておられました。

by sumomojam39 | 2010-02-05 19:52 | テレビネタ